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PlaX製品、購入後のケアについて

2023.05.16

今回ご紹介するのは。PlaX素材を使った製品のケアについて。一般的に流通している慣れ親しんだ素材であるならば、これまでの経験を通し、その扱い方については自然と身につけてきたはずである。なので、よほどデリケートな素材でもない限り、特別そのケア方法について詳しく調べたり、気にしたりすることはないだろう。

一方、PlaXについてはほぼ全ての方が初見だろうし、その原料であるポリ乳酸についても、十数年前から存在していた素材とはいえ、ピンとくる方はとても少ないはず。となると、触ったことも、身に付けたこともない、未体験の素材はどのように扱えばよいのだろう?と、不安に思う方も多いのではないだろうか。

衣服は着用後、洗濯し、保管する、といったサイクルを、製品の寿命が尽きるその日まで、グルグルと循環させるのが通例だ。よって「ケア」という観点から今回は、「洗濯」と「保管」、それぞれのシーンにおける、PlaXとみなさんが良い関係を築くためのノウハウをご紹介させていただく。

洗濯について

洗濯の向き不向きは、素材の特徴だけでなく、その織り方、編み方などの繊維組織や、綿やウールなど、どんな素材と組み合わせるか、はたまた染め方など、複合的な要因を勘案して決定されるので、正しい洗濯方法については、必ず製品に縫い付けられている洗濯表記の確認がマスト。だが、PlaX素材そのものが持つ特性が、洗濯表記にデメリットを及ぼすことはないので、家庭用洗濯機を使った洗濯・乾燥や、クリーニング店舗への持ち込みについても、(洗濯表示に倣うことは大前提ではあるが)基本的に問題はない。

保管について

洗濯後の衣類は、他の衣類と同様、クローゼットへの保管で大丈夫。ただし、保管前にアイロン掛けをして、シワを伸ばす際は注意が必要だ。PlaXの原料であるポリ乳酸は、元来耐熱性がデメリットとされてきたが、PlaXへとアップデートする過程で、その弱点は改善している。とはいえ、あまりに高温の熱(具体的には乾熱でアイロン中温以上)を加えてしまうと、風合いが変化する恐れがあるのでご注意いただきたい。一度変化してしまった風合いは、残念ながら元には戻らない。

洗濯し乾かす際に、シワを伸ばして干していただければ、大方のシワは気にならないと思うものの、どうしても気になる、という方は、当て布を必ず使用し、温度設定は「弱」で軽くアイロン掛けしてください。長時間熱を当て続けるのも、風合いに影響を及ぼしかねないのでご注意を。ただ、何もこの温度設定は特殊なわけでもなく、例えばアクリルやポリウレタンなどもJIS規格では低温推奨なので、アイロンでのケアについては性質がよく似ている。

この春より、ファッションブランドやセレクトショップからPlaXを使った新製品が続々と発売を開始しているので、PlaXの名前やロゴを見かけることも徐々に増えてくるはず。アイロン掛けに関しては多少なりとも注意が必要なものの、PlaXだからといって特別なケアが必要なわけではないので、是非店頭でお気に入りの一着を探してみて欲しい。PlaXは地球環境と私たちの日々の暮らし、双方をより良くする素材なのだから。

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